手話通訳士
聴覚障害者とのコミュニケーションには、口語(発語・読唇)や筆談も用いられますが、やはり中心になるのは手話です。
手話通訳士は、話し言葉を聴覚障害者に理解しやすいよう、手話に置き換えて伝えたり、聴覚障害者の話す手話の意味や内容を正しく読み取って話し言葉に置き換え、手話のわからない人に伝える専門職です。
手話通訳は、聴覚障害者の生活のさまざまな場面でなくてはならない活動であり、その必要性は広く認められています。
手話による通訳活動で、たんなる伝達技術を超えた信頼と安心が生まれ、人と人との心を結びつけることができるのです。
一般に外国語の通訳と同じように思われるかもしれませんが、実際にはかなり違います。
それには、手話は健聴者が日常使う言葉のようには体系化が進んでいないということがあります。
もともと聴覚障害者が生活するうえで必要最低限の意思を通わせるための身ぶり、手まねから発達し、
明治時代になってようやく体系的にまとめようとする動きになったものです。
手話通訳が真にコミュニケーションをとりもつ役目を果たすためには、技術の習熟だけでなく、言葉の壁のため、聴覚障害者が社会生活上の不利益や困難な問題を抱えていることが理解されないでいたという、二次障害に対する認識が重要です。
技術をいかす場には、行政機関や企業、病院や、聴覚・言語障害者更生施設、各地のろうあ協会(聴覚言語障害福祉協会)などがあります。
役所や病院の職員として働きながら、必要なときに手話通訳するケースや、資格取得者として登録し、連絡があれば出張するケースがあります。
後者で多いのは、聴覚障害者の各種相談や指導などの仲介や、病院、学校、企業、役所などに出かけるときに付き添う形です。
講演会や会議で適訳をすることもあります。
最近ではテレビのニュースや政見放送でも活躍しています。
通常は、都道府県や市町村のボランティアセンター、手話通訳士派遣協会などに登録し、関係機関からの委嘱を受けて活動します。
不定期のことが多いため、資格は取れても専業にしている人は少なく、ボランティア活動や、社会福祉関係の仕事に役立てるのが通常です。
職業としてはまだまだ未開拓の分野ですが、障害者の行動半径が広がるのに対し、サポートする人材そのものは大幅に不足しています。
後進を増やすには、地域社会の手話ボランティアの指導や、手話講習会を開催し一般市民に対する啓発活動を行うことが必要で、幅広い教養と社会福祉に対する知識や経験をもつ人が求められます。
収入面では、資格取得後の手話通訳で時給2,000円前後、講師の場合は1回2時間で1万5,000円から2万円ぐらいです。
資格を取るには
試験は20歳以上ならだれでも受験できますが、めやすとして少なくとも手話通訳経験が3年程度は必要とされます。
養成学校で学んで受験
養成学校は国立身体障害者リハビリテーションセンター学院の手話通訳学科が唯一の機関です。
修業年限は1年、募集人員は10人で入学試験の科目は一般教養、英語、小論文、適性検査、面接となっています。
講習会で学んで受験
市町村やボランティア団体が実施する手話講習会を受講して試験に臨むルート。
初級、中級、上級と3年間学んだのち、2年以上の実務経験を積むのが一般的です。
関連記事
サイトマップカテゴリー:福祉にかかわる仕事
トラックバック(0)
http://www.loan-me.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/2216

