ケースワーカー:ソーシャルワーカー
通常、ケースワーカーというと、福祉事務所の、おもに生活保護担当の社会福祉主事をさす場合が多いようですが、
職名としてより仕事の内容を意識してそうよぶときは、個人(その家族も含め)に対する相談援助にあたる人、という意味で使います。
最近は、ソーシャルワーカーというよび方も一般化してきました。
意味としてはケースワーカーをも含む言葉で、社会福祉分野での相談援助の専門家ということ。
社会福祉制度のさまざまなケア・福祉サービスを、必要とする人に適切に結びつけ、十分な効果をあげて援助する人、という意味で使います。
職域を限定したよび方として、医療機関における医療ソーシャルワーカー、
精神科病院などで精神障害者や家族を支援する精神科ソーシャルワーカーがあります。
仕事のなかみはさまざま
福祉事務所のケースワーカーは、生活保護申請世帯の訪問調査を行い、保護の程度を決定するとともに、自立へ向けたアドバイスや援助を行います。
障害者のための施設では、生活指導員が基本的な生活指導をし、援助プログラムを立案するほか、
各種の公的機関や社会福祉協議会、ボランティアなどとの連絡・調整などの仕事も担っています。
特別養護老人ホームなど老人福祉施設の生活相談員は、施設内の人間関係や家族関係、経済的問題などについて相談にあたり、援助プログラムの立案、関係機関との連絡・調整なども行っています。
公務員として働くケースワーカー、ソーシャルワーカーは、
おもに福祉事務所、児童相談所(同174ヶ所)、身体障害者更生相談所(同69ヶ所)、知的障害者更生相談所(同72ヶ所)、婦人相談所(同47ヶ所)などで、相談援助業務にあたっています。
社会福祉施設では、生活相談員などの名称で働いています。
具体的には、老人ホーム、老人保健施設。
介護保険制度のスタートにより多くは介護老人保健施設に移行)、在宅介護支援センター(同7,964ヶ所)などがあります。
障害者の施設には、身体障害者のための身体障害者療護施設、身体障害者適所授産施設(同213ヶ所)など、
知的障害者のための知的障害者更生施設(同1,460ヶ所)、知的障害者授産施設(同919ヶ所)など、
精神障害者のための精神障害者援護寮(同128ヶ所)、精神障害者適所授産施設(同112ヶ所)などがあります。
そのほか、児童福祉施設や社会福祉協議会など、社会福祉関係のさまざまな職場で、
相談員、指導員など多様な職名で働いています。民間機関で相談や助言の仕事をする人もいます。
これまでに述べてきたとおり、ケースワーカー、ソーシャルワーカーの仕事は、職場によって職種・職名としてのよび方がさまざまです。
仕事を探すときには、それぞれの職場で、どんな人を対象に、どのような相談援助にあたっているのかを具体的に把握しておくことが大切です。
社会福祉施設なら生活指導員、児童指導員などの職種、相談機関なら相談員などの職種で仕事を探してみましょう。
ここでは福祉事務所のケースワーカーを例に話を進めましょう。
福祉事務所の職員は公務員ですから、まずは公務員採用試験に合格しなければなりません。
ケースワーカーは福祉分野をはじめ幅広い経験を求められる仕事ですから、実際にはさまざまな職種を経験したのち配属されることが多いようです。
また、原則として社会福祉主事の任用条件を満たすことが必要で、社会福祉士資格を取得していれば有利です。
社会福祉施設で働きたいときは
社会福祉施設で生活相談員、生活指導員として仕事をする場合、施設の種類によりさまざまな資格要件が定められています。
各施設について具体的に確認しておく必要があります。
社会福祉士資格、介護技術や知識をある程度身につけている施設経験者、送迎業務を行うための普通自動車免許などを採用条件としている場合も多くなっています。
社会福祉の援助を必要とする人は、一般に弱い立場にあります。
相談に訪れた人の気持ちや事情への配慮を欠けば、一方的に援助を押しつけることになりがちです。
援助を受ける人を一人の人間として尊重し、人権に十分配慮し、ともに問題を解決していくパートナーとして対等に接することが大切です。
援助を求める人の状況は千差万別。
だからマニュアルどおりの援助はありえません。
援助者は、福祉制度や社会資源の生きた運用を心がけ、相手のニーズにそってケア・福祉のコーディネートを進めなければなりません。
また、プライバシーに深くかかわる仕事ですから、相手との信頼関係を築くことがとても大切です。
個人情報に関する秘密保持は大前提ですが、服装、言葉づかい、視線、態度などの基本的なマナーや、
人の話を注意深く丁寧に聞く態度、信頼を得るに足る経験や知識を積み重ねていくことは、福祉の第一線に立つプロとして大切な条件です。
資格を取るには
福祉系の大学を出て国家試験
福祉系の大学などで指定1讃斗目を履修して卒業すれば、国家試験が受けられます。
実務経験ののち国家試験
3年制の福祉系短大などで指定13科目を履修して卒業し1年以上の実務経験がある人、
2年制の福祉系短大などで指定13科目を履修して卒業し2年以上の実務経験がある人は、受験資格を得られます。
また、児童福祉司、身体障害者福祉司、知的障害者福祉司、査察指導員、老人福祉指導主事として5年以上の経験がある人も国家試験に挑めます。
養成学校に進んで国家試験
社会福祉系でない一般の大学を卒業した人、
3年(または2年)制短大を卒業し1年(または2年)以上の実務経験がある人、
高校を卒業後4年以上の実務経験がある人などは、
社会福祉士養成のための学校などで学べば国家試験の受験資格が得られます。
通信教育の養成学校もあります。
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