職能判定員
身体障害者らが適職を見つけ、社会で自立していくためのリハビリテーションを実行していくには、まず適性の見極めが重要になります。
これが、すべてのプランのもとになっていきます。
職能判定員は、医師や心理判定員などとつくるリハビリチームの一一員として、その人を職業能力面から評価する役目を負っています。
個人の身体的能力、知的能力の双方を考慮に入れた総合的な判断と観察力が求められます。
日常のなにげない動作に特技のヒントが隠されている、というようなこともよくあるからです。
指導まで また、職場や生活に適応できるようにするための相談、訓練、指導までを一貫して行い、適性に合った仕事が見つかるようにも援助します。
いわば職業的リハビリテーションの専門家です。
職業能力は、ワークサンプルを用いた作業標本テストや面接などを通して判断されます。
心身に障害のある人たちが利用する、入所・適所型の施設や相談所などで働いています。
具体的には、障害者職業センター、障害者職業訓練校、身体障害者・知的障害者更生相談所、身体障害者更生援護施設、更生施設などです。
更生施設を例に、職能判定員の技術が求められる施設の特徴をみてみましょう。
まず、更生施設は生活保護法にもとづく保護施設の一つです。
ですから身体障害者福祉法や知的障害者福祉法にもとづいた、「更生施設」とは性格が違います。
生活保護法の「更生施設」を利用するのは、障害の軽い人。
または、家出ぐせなどがついて、通常の生活ができない人たちなど。特に、社会的問題を抱えているケースが多くなります。
つまり身体的能力に限っていえば、作業・職業訓練を通して技術を覚えれば、社会に適合できる可能性が比較的大きい人たちです。
更生施設は、全国に17ヶ所あります。
こういった施設では、職業にかかわる判断・指導をする人材が必要となります。
生活指導員などと共同して、職能判定員が入所者の社会復帰への手助けにあたっています。
職能判定員になるのに必要な資格というのは、現在ありません。
まだ、専門家として確立されていない分野であるため、仕事の名称自体、なかなか通用しません。
厚生省が行った調査では、専任で職能判定の業務を担当しているのは、全国でわずか8人だけです。そのほかは、心理判定員や理学療法士、作業療法士、ケースワーカーらが兼務しています。
つまり、どこの職場でも、職能判定員に相当する仕事を兼務している人はいるが、職能判定員という職種は存在しない場合がほとんどです。
職能判定員の仕事につきたい人は、心理判定員や職業指導員として、先にあげたような相談・指導機関や福祉施設に就職するのがいちばん近道です。
ただ今後、この領域の職種がさらに開拓されていく可能性はあります。
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