ホームヘルプサービスの仕組み
在宅介護サービスのシステム
現在、高齢者を対象としたホームヘルプサービスは、介護保険制度で定められたシステムにもとづいて行われています。
ここで、ホームヘルパーのもとへ、どのような課程をへて仕事がやってくるのかを説明します。
家庭にホームヘルプサービスを必要とする高齢者がいる場合、
まず介護サービスを受けようとする人 以下、申請者とします)やその家族が市区町村役所の福祉課等の窓口に申請をすることになります。
申請後、数日後に申請者宅へ訪問調査が入ります。
訪問調査は、役所の訪問調査員や市区町村から委託されたケアマネジャー(介護支援専門員のこと。)などが家庭を訪問し、申請者と面接調査をすることで、痴呆や身体のようすなどについて調べます。
調査がすむと、つぎは、かかりつけ医師の意見書と訪問調査員が作成した申請者のようすを記入した調査記録、そしてコンピュータが算出した介護に必要な時間をもとに、
「介護認定審査会」という会議が行われます。
審査会は、医療・保健・福祉にかかわる専門家5人ほどで構成されており、
ここで、申請者が本当に介護が必要か、または、どのくらいの質の介護を必要としているかが検討されるのです。
申請者が介護を必要とするという判断がくだされた場合、「介護度」が認定されます。
介護度は、一番軽い「要支援」から、「要介護1・2・3・4・5」の6段階に分けられた介護の必要レベルを定めたものです。
その介護度のレベルによって、費用の1割負担で利用できる介護の量をあらわす「利用単位」が決まります。
要介護認定を受けた申請者やその家族は、つぎに自宅の周辺を活動範囲とするケアマネジャーをさがすことになります(申請した役所から紹介してもらうこともできます)。
そして、依頼を受けたケアマネジャーが申請者宅にうかがって、介護保険の限度内で、どのような介護サービスを利用するかを、申請者やその家族とともに検討します。
その結果、ホームヘルプサービスが必要とされると、ケアマネジャーがホームヘルパーを手配することになります。
ケアマネジャーは、別名を介護支援専門員といいます。
介護サービスの利用者やその家族からの相談に応じて利用者の希望や心と身体の状態にあった適切な在宅介護、または介護施設のサービスを利用できるように、
市区町村、ホームヘルパーの所属する会社や事務所、介護保険制度にもとづいて運営されているさまざまな施設との連絡・調整を行うこと、これがケアマネージャーのおもな仕事になります。
また、ホームヘルパーなど介護に直接携わる人も、介護方法についてケアマネジャーから指導やアドバイスを受けることがあります。
このように、ケアマネジャーは介護全体の総括役を担っているのです。
先ほども述べたように、はじめて介護サービスを利用する高齢者のもとを訪れたケアマネジャーは、まず、決められた介護度の枠内で、どのような介護サービスを利用するかを高齢者やその家族とともに検討をしますが、
そういった介護サービスの利用計画を「ケアプラン」とよびます。
ケアプランのなかでは介護サービスの種類を決める以外にも、週に何回、どういった内容の介護が必要であるかということも検討されます。
ところで、ケアプランのなかで計画されるような介護サービスは、どのようなものがあるのでしょうか。
つぎにあげるのは、介護保険制度のなかで利用できるおもな介護サービスです。
在宅サービス
家庭を訪問するサービス
ホームヘルパーの訪問/看護婦などの訪問/リハビリの専門職の訪問/入浴チームの訪問/医師、歯科医師、薬剤師、栄養士、歯科衛生士による指導
日帰りで通うサービス
日帰り介護施設(デイサービスセンター)などへの適所/老人保健施設などへの適所(デイケアサービス)
施設への短期入所サービス
特別養護老人ホームや老人保健施設などへの短期入所
福祉用具の貸与・購入や住宅の改修
福祉用具の貸与/福祉用具の購入費の支給/住宅改修費の支給
その他
痴呆の高齢者のためのグループホーム/有料老人ホームなどでの介護
介護サービス計画の作成
施設サービス
特別養護老人ホーム
老人保健施設
看護・介護職員が手厚く配置された病院など
ケアプランのなかでは、このようなさまざまな介護サービスのなかから、利用者にあった介護サービスが選び出されます。
そのひとつがホームヘルパーの在宅介護なのです。
ホームヘルパーとチームケア
ホームヘルパーの業務では、先にあげた介護サービに携わる、ほかの介護職との連携が求められるケースがあります。
週に何度もホームヘルプサービスを受ける家庭では、交代で複数のホームヘルパーが入ることになります。
そういうケースでは、ホームヘルパー同士の情報交換が必要となります。
介護施設で働く「介護福祉士」 や「ケアワーカー」に介護をひきつぐ際も同様に、利用者の様子や介護内容をケアマネジャーを通して伝えることが求められます。
また、介護職以外にも、医療や保健・看護の専門家との連携した介護が必要となることもあります。
このような介護職同士や異なる業種の人との連携介護のことを「チームケア」とよびます。
ホームヘルパーは適切な介護技術が求められる以外にも、チームケアを担う一員として、いろいろな職業の人とともに利用者を支える協調性も求められるのです。
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