保育士
以前は保母という名称でしたが、1999年4月より保育士に変わりました。
保育所をはじめとする児童福祉施設で、子ともたちの世話をするのが仕事です。
健やかに育つように直接子どもの世話いわば子育てのプロです。
すくすくと成長していく子どもたち。
この子どもたちが心も体も健康に、そして幸せに育っていくように世話をする専門家、それが保育士です。
少しむずかしい話になりますが、子どもに関する法律に「児童福祉法」というのがあります。
この法律の第2条には
「国及び地方公共団体は、児童の保護者とともに、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う」
と記されています。
つまり、子どもを育てる責任は、保護者と国(や自治体)の両方にあるということです。
保育土については「児童福祉法施行令」の中で
「児童福祉施設において、児童の保育に従事する者」
と書かれています。
児童福祉施設は、国や地方公共団体が子育てに関して実際に責任を果たす場であり、保育士はそこで働く職員です。
つまり保育士というのは、子育てを、回が定める仕事としてする人ということになるのです。
保育士が実際にする仕事は、子どもたちの身近な世話です。乳児の場合は、おむつ替えをしミルクをつくって飲ませたりします。
幼児には、絵本を読み、いっしょに歌を歌い、天気のいい目には散歩にも出かけます。
昼食を食べたあとはお昼寝をさせ、その後はおやつの時間もあります。
日中は家より保育所にいる時間のほうが長いわけですから、子どもにとってリラックスできるような雰囲気にしたいもの。
そんな点にも保育士の力量が求められます。
保育士はいわゆる子育ての専門家です。
そこで、こうした施設で行われる子育ては、教育的な配慮のもとにきちんとした目標が立てられ、それに合わせた計画が実行されます。
つまり、保育士の仕事はたんに子どもの心身の欲求を満たしてやるだけではなく、
豊かな人間性をもった子どもに育つように手助けするという大きな役割を担っているのです。
保育所などでの集団生活を適して、子どもに礼儀や社会性を身につけさせるといった役目もあります。
なお、児童福祉法に規定された「子ども」とは乳児から18歳までの子どもをさします。
保育士といえばまず連想するのが「保育園のせんせい」です。
一般的に抱くイメージのとおり、保育土の勤務先でいちばん多いのは保育所です。
現在在職中の保育士は約22万3,000人いますが、そのうち95%近く、20万8,500人ほどが保育所で働いています。
法律で定められた児童福祉施設は14種類あり、
このうちなんらかの形で保育士の配置が決められているのは10種の施設です。
保育所の次に保育士の在職者が多いのは児童養護施設で4,500人ほど。
三ばんめは、知的障害児施設で、3,300人ほどです。
以下、乳児院、知的障害児通園施設、重症心身障害児施設、肢体不自由児施設、母子生活支援施設、盲ろうあ児施設、情緒障害児短期治療施設と続きます。
保育所は保護者から委託を受けて子どもを保育する場所です。
通常は月曜から土曜までの日中(最近は夜間保育もある)に子どもを預かります。
子どもたちは毎日通ってくるのが原則ですから、保育士の勤務は日勤になります。
深夜や日曜・祝日・国民の休日の勤務は原則としてありません。
保育所の保育士は、保護者と連携をとりながら毎日の子どもの健やかな成長のために世話をし見守ります。
朝、来園したときの健康チェックから始まり昼食やおやつ、お昼寝、年齢に応じた遊びなどの日課をともに過ごしつつ、保護者との連絡ノートや保育記録などの事務仕事も行います。
入所施設では保育士が親代わり
ほかの施設では少し事情が異なります。
入所施設では子どもにとって施設が完全に生活の場ですから、保育士は親代わり。
子どもが心安らかに過ごせるようにします。勤務には宿直や夜勤もあります。
また、障害をもつ子どものための施設では、入所・適所を問わず、子どもの状況により、医師やそのほかの専門職とともに世話をすることになります。
チームワークと信頼関係を築くことが大切です。
採用試験に合格しないと始まらない
保育士になることを希望するなら、具体的には採用試験を受けて合格しなければなりません。
公立の保育所に勤務したいときは、保育士資格があること(取得見込みでも可能)に加え、各自治体が求める条件を満たしていることが必要です。
条件は自治体によって異なりますが、たとえば年齢(上限を25〜6歳や30歳とするところが多い)や学歴(目立つのは4年制大卒不可)、国籍などの制限を設けているところも多いようです。
また、新卒に限るというところもあります。
試験は、採用年の前年の9月から11月ごろに行われており、大半は筆記試験と面接によるものです。
合格したらひとまず採用候補者名簿に登録され実際の採用は翌年の4月、各自治体でそれぞれの児童福祉施設の欠員などに応じて配属を決めることになります。
待遇は、保育士は地方公務員中級程度に相当しますので、その規定によります。
配属後は自治体内で異動が出される場合もあり、勤務先の保育園が変わることもあります。
しかし、長年にわたって努力すれば勤続年数や実績に応じて主任や園長のポストにつくことができます。
市町村立保育園の園長は、課長クラス相当の位置づけになっているようです。
私立保育園に就職するときは
私立の保育園は、社会福祉法人立のほか、財団法人立、個人立などに分かれています。
採用はそれぞれの施設で独自に行いますが、欠員が出たら募集、というところが多いので、募集人員数はあまり多くなく、時期が決まっているわけでもありません。
求人情報は養成学校に来ることがあるので、常に情報をチェックする必要があります。
希望者が多く倍率が高いことは覚悟しなければなりません。試験の内容は施設により異なります。
採用後の待遇は、それぞれ施設の規定によりますが、認可保育園の場合はだいたい公務員なみと考えていいでしょう。
キャリアアップについては、個人の努力や実力によって道が開く可能性は公務員に比べて大きいといえます。
将来は自分の理想の保育園をつくるといったことも夢ではないかもしれません。
子どもは手がかかると覚悟して 子どもが好きだからといった理由で保育士になりたいという人は多いのではないでしょうか。
確かにある職業につく場合、仕事の対象を好きと思えることは、いちばん大切でしょう。
けれども、子どもはかわいいだけでなく、手がかかるのは事実です。
たとえばおむつ替え、昼寝のための着替え、どろんこ遊びで汚したからまた着替えというように、衣類の世話だけでも1日に何回もします。
さらに、子どもの年齢が高くなれば、時間がかかっても自分でさせるようにするなど教育的な配慮も必要。
子どもとつきあうには相当な忍耐力が要求されるのです。
子どもはエネルギーの固まりのようなもの。
特に保育所では大勢の子どもたちを相手に遊んでやり、しかも危険は避けなければならず常に注意を払います。
パワフルでないと、子どもたちはなかなか満足してくれないのです。
障害をもった子どもを預かる施設の場合も状況は同じです。
身体を支えたり移動を手助けしたり体力がいることも多いのです。
保育所にしても今後は夜間保育や病児保育など子育てサポートの幅が広がることでしょう。
フレキシブルに対応していくためにも、健康であることがこの仕事には必要不可欠のものなのです。
正規職員になるなら保育士資格が必要
保育所の正規職員として働きたいのなら、原則として保育士資格は必ず取る必要があります。
非常勤の場合も、資格をもっていることが求人の条件であるのがほとんどです。
保育所以外の施設に就職する場合も、保育士の求人は、まず有資格者が対象です。
ただし、保育所のなかには「保育助手」というよび方でパートの求人をする場合もあり、これは資格がなくても応募できることがあります。
資格を取るには
高卒で養成学校に
保育士養成課程をもつ学校で決められた単位を取れば、卒業と同時に資格が得られます。
大学、短期大学、専門学校があります。
大学の場合は4年、短期大学と専門学校は2年課程(定時制は3年)です。
保育士資格とともに幼稚園免許状が取れる学校、通信教育コースのある学校もあります。
一般の短大を出て保育士試験
保育士は国家資格ですが、保育士試験は各都道府県で実施しています。
試馬顛斗目は筆記8科目と実技。全科目に合格すれば保育士資格が得られます。
受験するには、実務経験者を除いて、短大卒以上の学歴が必要です。
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